なにわの銀のギンギンblog

万の事を書き記した記録

外見だけで人を判断しちゃダメ

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界隈では当日3即するとハットと言われ、凄腕の一つの証となっている。当然なにわの銀はハット経験はないのだが、それに近いことができた日があった。

 

 

この日は3Lゲ、そしてそれが全て準即、準々即に繋がったのである。本当に街が熱かったとしか思えない。  

 

 

銀値2のブスピエン(原子番号2319)を準即した日は、世界がどうでもよくなった。何なら恨んだ。へそ出し巨乳を準々即した日は西川貴教ばりにノリノリになれたし、余裕でキモツイートができた。部長との初コンビ準即で祝杯をあげた。

 

2件ともに書きたいことはちょこちょこある。というか即報を140字にまとめるということが土台無理な話だと思う。偶然同じ街に居合わせただけの人と関係を持つ行為が10行にも満たないなんてこと、あってほしくない。

 

140字の裏には書ききれない多くの想いがある。今回はその中でも、寂しくて仕方ないメンヘラなあの娘についての話。

 

 

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なにわの銀が所属している業務後ナンパタイム部では、部活というだけあり独自のアップ方法がある。チャラ系声掛け5回、誠実系声掛け5回、ローラー声掛け10回。そこから自由に声掛けを行うというものである。アスペだけど実は誠実系声掛けもやってるのよ?

 

その日もちゃんとアップを行なっていた。可愛い子が通る。20代前半。スタイルは細め。銀値6。榮倉奈々似。

  

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すかさず誠実系声掛けを行う。

 

銀「すみません、めっちゃタイプなんで思わず声を掛けちゃいました…!」

奈々「はあ…」

銀「すごいタイプな人なので、この機会逃したら絶対後悔すると思って」

奈々「本当に?いつもそういうことやってるんじゃないですか?」

銀「いや普段からしてたらヤバい奴じゃないですか笑」

奈々「やばすぎ笑」

銀「今日はちょっとだけお酒入れてて。いつもなら、あー可愛い娘いるなーと思って通り過ぎるところなんですけど。ほら、お酒って、ちょーっとだけ気持ちが大きくなるじゃないですか?」

奈々「確かにそれはありますね」

銀「なので今日は、話しかけたい!って自分の気持ちに素直に動けたんです。もしよかったらLINEだけ交換してもらえませんか。返信は気が向いたらでいいので」

奈々「まあ交換だけなら」

 

その日はLINEだけ交換して別れた。気が向いてくれたようで返信をもらえた。銀値6以上はLゲしても死屍累々だったのでとても嬉しかった。そして居酒屋アポを取りつけることができた。

 

待ち合わせの日。あれ、どの人かなと探す。え、特徴的にこの子か?うわ、やっぱ可愛い。めっちゃテンションが上がる。ニヤケ顔を押さえつつ居酒屋まで歩く。どういう戦略でいこうか。とりあえず冷静になろう。

 

いつも使っている居酒屋に到着し、二人は少しずつ話し始めた。あの日のこと、どんな仕事をしているのか、趣味の話など。距離が縮まった気はしない。だが恋愛の話になると奈々はいろいろなことを話してくれた。

 

去年彼氏がいたこと。ただその人は奈々のことを好きではないこと。それでもいいから付き合ってほしいと奈々がお願いして交際が始まったこと。彼氏が浮気を告白してきたこと。浮気を許したにも関わらず、「やっぱり好きではないから」と振られてしまったこと。

 

もしかしたらよくある話なのかもしれないが、非モテコミッターとしては痛いほど気持ちがわかったので共感を示しつつ会話を続けた。奈々の話はそれで終わらなかった。

 

高校のときの男友達に振られたことを相談したが、流れで関係を持ってしまったこと、でもその人は付き合うとかそういうことは考えてなかったこと。元彼とはなんだかんだ会ってセフレみたいになってしまったこと。

 

なんか全部どうでも良くなってパパ活をやってみたら、思ったより鬱とかならずに普通に楽しめたのだとか。パチンコで勝ったおっちゃんよろしく、その日はコンビニで爆買いしたお菓子を妹に振る舞ったらしい。「お姉ちゃん、今日初めてパパ活やってみたんやけどさー」って。

 

姉がパパ活で稼いできたプリンはどんな味がするのだろうか。「美味しいわこれ!」と妹は楽しんでいたらしいが、なかなかに豪快な姉妹だなと思う。

 

ぶわーって堰を切ったように奈々はいろんなことを喋ってくれた。

 

奈々「アカン、なんでこんなことベラベラ喋ってるんやろ笑」

 

ストナンの面白さの一つはその人の人生を垣間見れることにあると思う。赤の他人だからこそ全部話してもいいか、と全てをさらけ出してくれることがある。可愛らしい北の方訛りの関西弁も相まって聞き入ってしまった。

 

「私、寂しいのが苦手なんよ」と奈々は言う。そうだろうなと思う。人肌寂しいからそういうことやってきたのだろう。

 

居酒屋を出て散歩しながら「今も寂しいんやろ?」と言って、ホテルに連れて行く。奈々は「えー」と言いながらついて来る。

 

即。

 

部活メンバーにメンがちょっとヘラっている可愛い娘即ったよと報告。「可愛い!」「いい奥さんになりそうとしか思えん」などのコメントをもらう。俺も写真だけ見たらそうだと思う。

 

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何回かデートをして、この前奈々の家にお泊まりに行った。お酒を飲みながらいろんな話をした。

 

銀「今までどれぐらい告白されたことある?」

奈々「うーん、数えたことない」

銀「10とか?」

奈々「うーん」

銀「20?」

奈々「それぐらいかなー」

 

奈々は「全然モテないよー」と言うが非モテ男子高校時代を送ってきた自分からすると羨ましい数だ。

 

でも困ったこともあって、傷つけないために返事を適当に濁すから、勘違いした男のストーカー被害に何回か遭ったのだとか。うん、ちゃんと断る勇気を持とうね。

 

他にも「誰似っていわれる?」、「昔は榮倉奈々とか言われたけど最近は誰とか言われへん」とか、そんな他愛もない話をしながら、途中、気になっていたことを聞いた。

 

銀「元彼とは会ってるん?」

奈々「え、何で?」

銀「普通に気になって笑。正直に話してみ?笑」

奈々「三日前会って、エッチして、付き合ってってお願いしてまた断られたよ。もう無理なんかも。というか、こんな話聞きたくないやろ?」

銀「いや全部知りたいし教えてよ笑」

 

努めて明るく話を聞く。今までの登場人物とは全部終わったように最初話していたが、元彼、高校からの友達に、パパ活おじさんとも会っているらしい。

 

この時点で汚らわしいと言う人もいるかもしれないが別に自分はそうは思わない。界隈にいる時点でそう言う権利もないと思う。

 

銀「俺が一番だったら、他にいてもいい。付き合ってほしい」

 

本心で言った。銀はNANAが好きだ。恋愛依存症で彼氏のことベッタリだった主人公一ノ瀬奈々が、彼氏の浮気発覚→破局を経て、いろんな恋愛をして強くなっていく。最後は、プレイボーイのタクミと結婚するのだが、「他に女がいても私が一番で、ウチが戻ってくるところだったらそれでいいよ」と強い女性になるという物語だ。

 

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奈々「ごめん、ちゃんと好きになれるかわからない」

 

 

そっか、そうだよね笑、とか言いながら気まずくならないように話を流す。その後何事もなかったように体を重ねる。本当に人肌恋しい子なんだと思う。

 

 

奈々「何で私こんな寂しいんやろうなって考えて。ずっと誰かとイチャイチャしていたいと思うし。多分な、お父さんやと思うねん」

銀「お父さん?」

奈々「こう、無条件で愛してくれるみたいな?そういうことを体験したことがないから、こうなってしまってるんやと思うんよ」

 

その話を聞いて奈々を強く抱きしめた。

 

 

浦沢直樹のMONSTER、広江礼威BLACK LAGOON双子編を思い出す。二つの作品とも同じテーマを描いている。ヨハン、ヘンゼル、グレーテル。彼らに共通するのは、怪物になってしまったこと、もし誰かが、どこかの時点で愛を持って接していたらそんなことにはならなかっただろうということ。

 

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「女は可愛ければ人生楽勝」みたいな議論もあるけど、可愛い女の子はそれはそれで生きづらいんじゃないかと思う。顔だけしか見ていない男ばっかりくるし、それが幸せかはわからない。

 

 

銀「俺が奈々の味方になってあげるよ。無条件で。もちろんお父さんにはならんけどさ笑」

奈々「何それ笑なんでそんな慈善活動みたいなことしてくれるん?」

 

 

何でだろう。衛宮士郎みたいな博愛主義者でもないし、当然父性愛に目覚めたわけでもない。性欲とかそんなものが入り混じった、慈善活動とは程遠い、何とも形容し難いものだ。でも銀を含めたダメ男たちを引き寄せてしまうこの子が、世界に祝福されて、幸せになる未来があってもいいんじゃないかと思った。

 

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それから奈々ととても仲良くなった。会う回数や連絡を取る回数が増えた。外から見たら依存されているように見えるし、実際そうなのかもしれない。でもそれは奈々にとって必要な時間なのだと、そうであって欲しいと思う。

 

もしも奈々が変わることができたらそれは喜ばしいことだ。でもそれが叶った時、隣にいるべきは自分ではないのかもしれない。むしろ離れた方がいいとすら思う。でもその時になったらまたちゃんと話してみよう。